この記事は約10 分で読めます
A3課目の運動課目を1番から順に注意点等を交えて説明します。
※個人作製のものですので誤記についての責任は負えません。誤記がありましたらコメント頂けると幸いです。経路の全体図の見方に関してはこちら
1番 Aより尋常速歩で入場、Xで停止-不動-敬礼、尋常速歩で発進
敬礼の際、人のバランスや左手で持つ両手綱のコンタクトが変化すると馬が後退などの反応をしてしまうことがあるので注意。→馬術用語の停止は停止じゃない?~も参考
2番 Cで左手前蹄跡に入る、HXF歩幅を伸ばした速歩、FA尋常速歩
C点の回転は隅角と同様に直径約6mの円の1/4です。CHの隅角を利用し歩幅をつめると、歩幅を伸ばす際に違いが明確になります。歩幅を伸ばす際はテンポが速くならないよう注意。→リズム、テンポの話~も参考
3番 Aより中央線上に入る、Xで右へ直径10mの巻乗り
A点の回転は隅角と同様に直径約6mの円の1/4です。回転前にしっかり準備を。
4番 続いて左へ直径10mの巻乗り
X点で馬体を一瞬真直ぐに。回転の後半が小さくなりがちなので注意。
5番 Cで右手前蹄跡に入る、MXK歩幅を伸ばした速歩、KA尋常速歩
CMの隅角を利用し歩幅をつめると、歩幅を伸ばす際に違いが明確になります。歩幅を伸ばす際にテンポが速くなると次の常歩区間に影響が出るので注意。→リズム、テンポの話~も参考
6番 AF中間常歩、FXH手綱を伸ばした常歩(軽いコンタクト)、HC中間常歩
F点から常歩の動きにあわせて徐々に手綱を伸ばしていくように。H点に入るときには手綱が元の長さになるよう、数歩前から手綱を取っていきましょう。遅れると駈歩発進の準備が忙しくなります。
7番 Cより右尋常駈歩で発進、CMB尋常駈歩
発進の際に倒れこまれないよう注意。隅角通過に影響が出ます。MB間で馬が伸びてしまわないよう注意。
8番 Bで右へ直径15mの輪乗り、BFAK尋常駈歩
壁になるものがないので、しっかりと図形の誘導を。
9番 KXM尋常駈歩、Xでシンプルチェンジ、MCHE尋常駈歩
直線上では馬が前がかりになりやすいので、しっかりと準備を。中央線は常歩で通過すること。
10番 Eで左へ直径15mの輪乗り、EKAF尋常駈歩
壁になるものがないので、しっかりと誘導を。
11番 FXH尋常駈歩、Xでシンプルチェンジ、HCMBF尋常駈歩
直線上では馬が前がかりになりやすいので、しっかりと準備を。中央線は常歩で通過すること。
12番 FD右へ直径10mの半輪乗り、Bに向かって進む、BM反対駈歩、MC尋常速歩
回転で短蹄跡に入らないこと。埒にぶつけて誘導すると速歩に落ちてしまうのでしっかりと誘導を。速歩への移行後のテンポはゆっくりと。
13番 Cより左尋常駈歩で発進、CHEK尋常駈歩
発進の際に倒れこまれないよう注意。直線上は馬が前がかりになりやすいので注意。
14番 KD左へ直径10mの半輪乗り、Eに向かって進む、EH反対駈歩、HC尋常速歩
回転で短蹄跡に入らないこと。埒にぶつけて誘導すると速歩に落ちてしまうのでしっかりと誘導を。速歩への移行後のテンポはゆっくりと。
15番 Cより右尋常駈歩で発進、CM尋常駈歩
次の区間を考え発進で馬が伸びてしまわないように。落ち着いた発進を。
16番 MBF中間駈歩、FA尋常駈歩
Fでしっかりと歩幅を詰め次の回転の準備をすること。→リズム、テンポの話~も参考
17番 Aより中央線上に入る、Xで停止-不動-敬礼
敬礼の際、人のバランスや左手で持つ両手綱のコンタクトが変化すると馬が後退などの反応をしてしまうことがあるので注意。→馬術用語の停止は停止じゃない?~も参考
手綱を伸ばした常歩でAより退場
軽速歩しながら退場しないよう注意。トレーニングスケールのサプルネスの観点から考えると、落ち着いた常歩をすることが大事です。
全体のコメント
トレーニングスケールの要素のうち特にリズム、サプルネスが重要視されます。歩幅を伸ばす際にテンポを速くしてしまいがちですが、サプルネスを損なうので注意です。
シンプルチェンジは、中央線を常歩で通過するのが正しい位置での実施となります。隅角は直径約6mの円の1/4と馬場馬術規定集にありますが、尋常運動ではそれより少し大きくても許容されるようです。
経路を覚えているか確認したい方は→こちら
隅角の回転の大きさ、移行の正しい地点を確認したい方→隅角の回転、移行の正しい地点
経路を回る時に意識することに関して書いています→リスクに挑むこと~経路を回るときの意識~
馬術・乗馬技術に関して興味がある方→研究者だからみえる馬術の話
14番 HC 尋常駈歩とありますが 尋常速足 ですよね?
ご指摘ありがとうございます。その通りです。先ほど誤っていた部分を修正いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。