この記事は約8 分で読めます
A1課目の運動課目を1番から順に注意点等を交えて説明します。
※個人作製のものですので誤記についての責任は負えません。誤記がありましたらコメント頂けると幸いです。経路の全体図の見方に関してはこちら
1番 Aより尋常速歩で入場、Xで停止-不動-敬礼、尋常速歩で発進
敬礼の際、人のバランスや左で持つ両手綱のコンタクトが変化すると馬が後退などの反応をしてしまうことがあるので注意。→馬術用語の停止は停止じゃない?~も参考
2番 Cで左手前蹄跡に入る、Eで左へ回転、Bで右へ回転、蹄跡行進
C・E・B点の回転は隅角と同様に直径約6mの円の1/4です。多くの馬は蹄跡にもたれやすいのでE点での回転の際は特にしっかり準備を。
3番 KXM歩幅を伸ばした速歩(軽速歩も可)、Mより尋常速歩
AKの隅角を利用し歩幅をつめると、歩幅を伸ばす際に違いが明確になります。歩幅を伸ばす際にテンポが速くならないよう注意。→リズム、テンポの話~も参考
4番 Cで左へ直径20mの輪乗り、CX間左尋常駈歩で発進
CX間の発進のタイミングは基本的に発進の準備ができ次第で良いと思います。ただ、C点で発進することができれば図形をきれいに描きやすくなると思います。
5番 Cより蹄跡行進(左尋常駈歩)、EK間尋常速歩に移行、KAF尋常速歩
直線では馬が伸びやすくなるので注意が必要です。次の項目の準備のためにも早めに移行すると良いと思います。→呼吸と移行の話~も参考
6番 FXH歩幅を伸ばした速歩、Hより尋常速歩
AFの隅角を利用し歩幅をつめると、歩幅を伸ばす際に違いが明確になります。歩幅を伸ばす際にテンポが速くならないよう注意。→リズム、テンポの話~
7番 Cで右へ直径20mの輪乗り、CX間右尋常駈歩で発進
CX間の発進のタイミングは基本的に発進の準備ができ次第で良いと思います。ただ、C点で発進することができれば図形をきれいに描きやすくなると思います。長蹄跡をしっかりと一歩ずつ通過していると印象が良いです。
8番 Cより蹄跡行進(右尋常駈歩)、BF間尋常速歩に移行、FA尋常速歩
直線では馬が伸びやすくなるので注意が必要です。次の項目の準備のためにも早めに移行すると良いと思います。→呼吸と移行の話~も参考
9番 AK中間常歩、、KXM手綱を伸ばした常歩(軽いコンタクト)、MC中間常歩
K点から常歩の動きにあわせて徐々に手綱を伸ばしていくように。M点に入るときには手綱が元の長さになるよう、数歩前から手綱を取っていきましょう。遅れると速歩発進の準備が忙しくなります。
10番 Cより尋常速歩で発進、Eで左へ直径10mの半巻乗り
E点の回転は小さくなりがちですが、ロングの審判(E・B点の審判)からはよく見えるので大きさに注意。
11番 Xで中央線上に入る、Gで停止-不動-敬礼
敬礼の際、人のバランスや左手で持つ両手綱のコンタクトが変化すると馬が後退などの反応をしてしまうことがあるので注意。→馬術用語の停止は停止じゃない?~も参考
手綱を伸ばした常歩でAより退場
軽速歩しながら退場しないよう注意。トレーニングスケールのサプルネスの観点から考えると、落ち着いた常歩をすることが大事です。
全体のコメント
トレーニングスケールの要素のうち特にリズム、サプルネスが重要視されます。速歩で歩幅を伸ばす際にテンポを速くしてしまいがちですが、サプルネスを損なうので注意です。
隅角は直径約6mの円の1/4と馬場馬術規定集にありますが、尋常運動ではそれより少し大きくても許容されるようです。速歩で左右に回転する際も、隅角通過と同様に考えてよいと思います。
経路を覚えているか確認したい方は→こちら
隅角の回転の大きさ、移行の正しい地点を確認したい方→隅角の回転、移行の正しい地点
経路を回る時に意識することに関して書いています→リスクに挑むこと~経路を回るときの意識~
馬術・乗馬技術に関して興味がある方→研究者だからみえる馬術の話