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A2課目の運動課目を1番から順に注意点等を交えて説明します。
※個人作製のものですので誤記についての責任は負えません。誤記がありましたらコメント頂けると幸いです。経路の全体図の見方に関してはこちら
1番 Aより尋常速歩で入場、Xで停止-不動-敬礼、尋常速歩で発進
敬礼の際、人のバランスや左手で持つ手綱のコンタクトが変化すると馬が後退などの反応をしてしまうことがあるので注意。→馬術用語の停止は停止じゃない?~も参考
2番 Cで右手前蹄跡に入る、MXK歩幅を伸ばした速歩、KA尋常速歩
C点の回転は隅角と同様に直径約6mの円の1/4です。CMの隅角を利用し歩幅をつめると、歩幅を伸ばす際に違いが明確になります。歩幅を伸ばす際はテンポが速くならないよう注意。→リズム、テンポの話~も参考
3番 AC蛇乗り3湾曲
1湾曲は約13mなので、Fのやや奥、Mのやや手前を通過するイメージで。中央線を横切る時には馬体が短蹄跡と平行になるようにしましょう。
4番 CH尋常速歩、HK歩幅を伸ばした速歩、KA尋常速歩
CHの隅角を利用し歩幅をつめると、歩幅を伸ばす際に違いが明確になります。歩幅を伸ばす際にテンポが速くなると、その後の常歩区間で焦った常歩になりやすいので注意。→リズム、テンポの話~も参考
5番 AF中間常歩、FXH手綱を伸ばした常歩(軽いコンタクト)、HC中間常歩
F点から常歩の動きにあわせて徐々に手綱を伸ばしていくように。H点に入るときには手綱が元の長さになるよう、数歩前から手綱を取っていきましょう。遅れると駈歩発進の準備が忙しくなります。
6番 Cより右尋常駈歩で発進、続いて右へ直径20mの輪乗り
駈歩発進では外に膨らまれないように注意し、輪乗り後の隅角通過との違いを明確にしましょう。各接点で埒にもたれかかられないように注意。
7番 CM尋常駈歩、MF歩幅を伸ばした駈歩、FAK尋常駈歩
F点の手前で歩幅をつめることで、伸ばしたときとの違いをアピールできます。歩幅を伸ばす際はテンポが速くならないよう注意。→リズム、テンポの話~も参考
8番 KX尋常駈歩、XM尋常速歩、MC中間常歩
駈歩から速歩へは人の体がX点を通過する際に移行します。速歩から常歩は、移行に際して馬体が真直ぐであるよう馬の鼻先がM点に到達したときに移行するのが正しい移行の地点になるので注意してください。→呼吸と移行の話~も参考
9番 Cより左尋常駈歩で発進、続いて左へ直径20mの輪乗り
駈歩発進では外に膨らまれないように注意し、輪乗り後の隅角通過との違いを明確にしましょう。X点など各接点を一歩ずつ通過しましょう。
10番 CH尋常駈歩、HK歩幅を伸ばした駈歩、KAF尋常駈歩
K点の手前で歩幅をつめることで、伸ばしたときとの違いをアピールできます。歩幅を伸ばす際はテンポが速くならないよう注意。→リズム、テンポの話~も参考
11番 FX尋常駈歩、XH尋常速歩、HC中間常歩
駈歩から速歩へは人の体がX点を通過する際に移行します。速歩から常歩は、移行に際して馬体が真直ぐであるよう馬の鼻先がH点に到達したときに移行するのが正しい移行の地点になるので注意してください。→呼吸と移行の話~も参考
12番 Cより尋常速歩で発進、Bで右へ10mの半輪乗り
C点から駈歩発進をしてしまう人馬がよくいます。駈歩と速歩の発進の扶助の違いを明確に意識して下さい。B点を人の体が通過する地点から半輪乗りを描くことに注意。
13番 Xで中央線上に入る、Gで停止-不動-敬礼
敬礼の際、人のバランスや左手で持つ両手綱のコンタクトが変化すると馬が後退などの反応をしてしまうことがあるので注意。→馬術用語の停止は停止じゃない?~も参考
手綱を伸ばした常歩でAより退場
軽速歩しながら退場しないよう注意。トレーニングスケールのサプルネスの観点から考えると、落ち着いた常歩をすることが大事です。
全体のコメント
トレーニングスケールの要素のうち特にリズム、サプルネスが重要視されます。歩幅を伸ばす際にテンポを速くしてしまいがちですが、サプルネスを損なうので注意です。
隅角は直径約6mの円の1/4と馬場馬術規定集にありますが、尋常運動ではそれより少し大きくても許容されるようです。
経路を覚えているか確認したい方は→こちら
隅角の回転の大きさ、移行の正しい地点を確認したい方→隅角の回転、移行の正しい地点
経路を回る時に意識することに関して書いています→リスクに挑むこと~経路を回るときの意識~
馬術・乗馬技術に関して興味がある方→研究者だからみえる馬術の話